那覇西14度目V 攻守で圧倒、与勝に5-0 全国高校サッカー県大会


この記事を書いた人 田盛 良一
2年ぶり14度目の優勝を決め、喜ぶ那覇西イレブン=7日、県総合運動公園陸上競技場(普久原裕南撮影)

 サッカーの第94回全国高校選手権大会県大会決勝が7日、県総合運動公園陸上競技場で行われ、那覇西が与勝を5-0で下し、2年ぶり14度目の優勝を飾った。那覇西は全国選手権(12月30日開幕、東京・駒沢陸上競技場ほか)に出場する。那覇西は前半12分、FW下地優利のゴールで先制。1-0で折り返すと後半1分、MF久場琉が決めてリードを広げた。その後は主導権を握り、次々と追加点を挙げて与勝を突き放した。

那覇西-与勝 後半1分、流れを引き寄せるチーム2点目のゴールを決める那覇西のMF久場琉=7日、県総合運動公園陸上競技場(普久原裕南撮影)

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 前半を終えて1-0、那覇西1点リード。後半のピッチに駆け出す那覇西のMF久場琉は「自分に後半最初のチャンスが来る」と感じていた。その予感は的中する。後半1分、MF津嘉山海のパスをゴール前で受けると「シュートしか考えていなかった」。だからといって気負いはない。冷静に相手GKの動きを見極める低い弾道でゴールネットを射抜いた。
 チームは前半、先制したものの相手のカウンターや個人技に手を焼き、押し込まれる場面もあった。「動きが硬くなってしまった」と主将のDF崎山一喜。しかし久場のゴールが重圧を振り払い、チームに勢いと落ち着きをもたらした。久場は「流れを変えるゴールが決められて良かった」と笑顔を見せた。
 その後、那覇西は運動量で圧倒。久場の2得点目などでさらに3点を追加し、危なげなく勝利をつかんだ。
 6月の県総体決勝で那覇に敗れ“リベンジ”を掲げて臨んだ今大会。3回戦・宮古戦はPKの末、辛くも勝利。準々決勝の浦添戦は1-0と苦しい戦いを強いられたが、乗り越えるたびにチームから“甘さ”が消えていった。決勝は最後まで那覇西のサッカーを貫き、快勝。玉城真哉監督は「大一番で集中力が保てたのは成長だ」と目を細めた。
 次は全国選手権。崎山は「2年前の先輩たちの16強を越えたい」と意気込んだ。(荒井良平)