小学校の卒業式中に米軍サイレン響く 嘉手納基地で即応訓練 騒音70デシベル超312回


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即応訓練の期間中、F15Cの点検を行う隊員ら=16日、米空軍嘉手納基地

 【中部】13日から米空軍嘉手納基地で始まった即応訓練が17日、終了した。町の4つの騒音測定局ではそれぞれ16日までの4日間で、70デシベル以上の騒音が計174~312回測定された。

 航空機騒音規制措置で飛行が制限されている午後10時~午前6時の騒音発生回数は、16日までに嘉手納局で20回、屋良局で8回、兼久局で5回、ロータリープラザ局で18回測定された。

 騒音最大値は、15日午後3時48分に測定された屋良局の99.8デシベルだった。90デシベルはカラオケ店内中央の騒音に相当するとされる。

 期間中は拡声器やサイレンの音が周辺に鳴り響いた。嘉手納町役場には17日午後4時までに「飛行機の爆音がうるさい」「テレビの音が聞こえない」など、13件の苦情が寄せられた。17日には町立小学校の卒業式が実施され、式典中にサイレン音が響いた。町教育委員会によると、進行に影響はなかった。

 米空軍嘉手納基地は即応訓練について、技能の向上と基地としての運用性を高めるために実施すると説明している。
 (名嘉一心)