会員制の「step~自分らしく一歩前へ」(琉球新報社主催)の第2回講座が25日、那覇市の琉球新報ホールで開かれた。世界最高齢プログラマーでITエバンジェリストの若宮正子さん(87)が、バイタリティーあふれるトークで会場を沸かせた。人生100年時代と言われる中、「新しいものを作り出す力を持とう。自分の楽しいことをしよう」と呼びかけた。
沖縄の青い海をイメージし、表計算ソフトを活用した「エクセルアート」で作ったブラウス姿で登壇した若宮さんは1935年、東京生まれ。高校卒業後は都内銀行に就職した。
58歳でパソコンを購入し、退職後は母の介護をしつつ、インターネットで自分の世界を広げた。2017年に、高齢者向けスマホゲームアプリを開発し、米アップルからも評価された。国連会議で講話したり、国の有識者会議メンバーになったりと多方面で精力的に活動する。
両足を骨折した実兄がオンラインで交流する人々から励まされ、回復した事例も紹介。ITの力を信じ「私のミッションは人に優しいIT社会を目指すこと」と強調。「焦らずじっくり『沖縄発』の新しいロールモデルを全国へ発信して」とも語った。
「step―」は、40年以上続いた「新報女性サロン」のパワーアップ企画で、年6回の講座がある。次回は5月13日、平和教育ファシリテーターの狩俣日姫さんが講演する。年会費は8千円(学生は6千円)。問い合わせは琉球新報開発、電話098(865)5270。 (金良孝矢)