選抜高校野球大会第7日は25日、甲子園球場で行われ、沖縄尚学はクラーク記念国際(北海道)を3―1で下し3回戦に進んだ。東恩納蒼が1失点で、1回戦に続いて完投した。宜野湾市出身の宮國凌空が所属する東邦(愛知)も2回戦を突破した。東邦は選抜大会の通算勝利数が中京大中京(愛知)と並ぶ歴代最多の58となった。作新学院(栃木)は3回戦に勝ち、23年ぶりに準々決勝に進んだ。作新学院は英明(香川)に9―8で競り勝ってベスト8一番乗り。1点を追う九回に武藤が逆転の2点本塁打を放った。東邦は岡本のソロ本塁打など12安打で高松商(香川)に6―3で逆転勝ち。
少ない得点機を逃さなかった。沖縄尚学は低めのつり球を見極め、しっかり選球し、厳しいコースはファウルで粘って甘い球を捉えることに成功した。クラーク記念国際(北海道)の好投手を攻略とまでとはいかなかったが、我慢強く打線をつなぎ三回に2点先制、六回に1点追加で勝利を引き寄せた。
クラークの主戦はスリークオーターや横手を使い分ける変則投手。変化球も多彩だが、沖尚ナインの集中力が上回った。初回からボール球には手を出さず。ホームベース近くに立って内角を投げにくくする対策も当たり、球数が増えるなど相手投手を苦しめた。
打線が1巡した三回。1死一、二塁で3番玉那覇世生が初球ファウル、2球目のボールを見送ってから「張っていた」と真ん中に入ってきた直球をはじき返した。チームに勢いをつける先制の2点適時打。「低めは振ったら相手の術中にはまるだけ」とチームで確認していたことを徹底できたことが勝因となった。
1回戦は7番で無安打だったが、その後の練習で状態を上げ、初回にも安打を放つなど指揮官の3番起用に応えた。
比嘉公也監督は「(全体的に)初戦より低いランナー性の強い打球が飛んでいた。攻撃は良かった」と次戦も打撃力に期待を掛けた。
(謝花史哲)