キングス13連勝 岸本が2戦連続で値千金の3点弾「逆境に逃げずに立ち向かう…しげさんの姿勢残したい」


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琉球―仙台 第4Q、勝負どころで3点シュートを決め、アレン・ダーラム(右)らから祝福を受けるキングスの岸本隆一(左)=26日、沖縄市の沖縄アリーナ(小川昌宏撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区2位の琉球ゴールデンキングスは26日、沖縄アリーナで仙台89ERS(東地区6位)と戦い、75―70で勝利した。13連勝で通算成績は36勝9敗となった。前半は互いの堅守で得点が伸びないが、仙台が高確率でシュートを決め出し、32―36で折り返す。第3クオーター(Q)序盤に10点差をつけられた。今村佳太の3点弾などで食らいつき、第4Qにジョシュ・ダンカンが3点弾を決めて逆転。一進一退の展開が続いたが、岸本隆一が試合を決定付ける3点弾を決め、最後は逃げ切った。キングスの次戦は4月1日午後3時5分から、千葉ポートアリーナで千葉ジェッツと対戦する。

 仙台との接戦は、25日に続いて岸本隆一の3点弾で勝負が決まった。桶谷HCは「最後、隆一がプレーコールをして、『打たせろ』と3点弾を決めてくれた。この試合は隆一が勝たせてくれた」と苦しい場面を打破した岸本を褒めた。

 前日はジャック・クーリーがディスクォリファイングファウルの処分となり、その日は内側の大黒柱を欠いた。それでも小野寺祥太らが前から厳しいマークを仕掛け、ゴール下はジョシュ・ダンカン、アレン・ダーラムがリバウンドを取り続けた。

 シュート確率で上回られ、リードが奪えず5点差で入った第4Qに追いつくも一進一退が続く。68―68の残り30秒でダーラムからパスを受けた岸本が、一度足元を確認してステップバックして3点弾を決め、勝利を決定付けた。

 仙台にはキングスを率いた藤田弘輝HCのほか、永久欠番セレモニーをした金城茂之さんもコーチとして在籍。岸本は「成長したところを見せられた」と感慨深げだった。金城さんについては「逆境に逃げずに立ち向かうことは、しげさん(金城さん)がキングスに残した文化だと思う。その姿勢を必ず残していきたい」と言及。偉大な先輩の前で勝利し、さらなる活躍を誓った。
 (屋嘉部長将)


キングス 36勝9敗
75―70(17―18,15―18,16―17,27―17)
仙  台 15勝30敗

 【評】第4Qに高確率で得点を重ねたキングスが逆転で勝利した。第4Qは3点弾が7本中5本入り、フリースローも落としたのは1本だけと勝負強さを見せた。前半に3点弾を高い確率で決められたが、後半は激しい守備で11本の3点弾を決めさせなかったのも大きかった。

きのうよりいい試合

 桶谷大HC(キングス)の話 出たメンバー、出ていないメンバーそれぞれが勝つための役割を果たしてくれた。最後は(岸本)隆一のシュートに(気持ちが)乗り移ってくれた。25日のターンオーバーの多さなど課題を克服していけた。きのうよりいい試合だった。

勝てた試合落とした

 藤田弘輝HC(仙台)の話 きのう、きょうと勝てた試合を落としたと思うので悔しい。選手たちは2日間ファイトしてくれて本当に誇らしい。自分たちに足りないものを見つめ直して、どうやって勝つかをしっかり取り組んでいきたい。


【写真特集】琉球ゴールデンキングス逆転勝ち 仙台に75-70 Bリーグ