サッカー日本フットボールリーグ(JFL)の沖縄SVは2日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでラインメール青森と対戦し1―0で競り勝ち、開幕から4戦目でJFL初勝利を飾った。勝ち点3を獲得し順位は13位。前半から手堅く守備を固め、何度もゴールに迫る相手に得点を許さなかった。後半は16分に右コーナーキックから好機をつくり、ゴール中央からのこぼれ球をDF小田島怜が力強く蹴り込んで先制点を挙げた。その後も守りを固め、終盤に猛攻を受けたが無失点に抑えた。次戦は16日、滋賀県の東近江市総合運動公園布引陸上競技場でレイラック滋賀と対戦する。
互いに火花を散らす攻防戦で、DF小田島怜の目の覚めるようなミドル弾が均衡を破った。後半16分、右のショートコーナーから中へのクロスを相手守備がクリアし、フリーの小田島がこぼれ球を鮮やかにネットへ突き刺した。「コースは見えていたが空振りだけはしないように体を寝かせて蹴り込んだ」。自身3年ぶりの得点と言い「気持ち良かった」とリーグ初勝利を呼び込む値千金のゴールだった。
チームは開幕から3連敗しており、守備の強度を課題に掲げていた。プレスを仕掛けるタイミング、かわされた後の対応など守備の決まり事を一人一人が徹底し堅守を貫いた。
小田島は守備の要のセンターバックとして後半終盤の猛攻に耐え続けた。「相手より早く動き、FWの嫌がる守備を心掛けた」と体を張った。
これまでの連敗中でもゲームを支配できる時間は多く、この日は粘り強い守備とここぞの決定力で価値ある初勝利をつかんだ。小田島は「これぐらいの守備の強度でやらないと勝てないことが分かった。今日の勝利は自信につながる」と大きな糧を得て、さらなる勝ち星の積み重ねを誓った。
(大城三太)
沖縄SV(3)
1―0(0―0,1―0)
ラインメール青森(4)
守備頑張ってくれた
高原直泰監督(沖縄SV)の話 この勝ちは大きい。ハードワークをしないと守り切れないし、意識を変えないと(このリーグで)戦うのは難しいという話を伝えていた。守備の決まり事で失点につながっていた部分を改善し、90分間やり抜くことを求めた。守備を頑張ってくれた。
前半攻撃面で臆病に
柴田峡監督(青森)の話 沖縄の地という独特な雰囲気を感じながら戦った。相手は3連敗していて、覚悟して戦ってくるぞという話はしていた。前半は攻撃面で臆病になってしまった。中央で足元にボールが収まらず、前でためをつくれなかった。