「思い出ありがとう」 生徒ら港で涙の見送り 沖縄・うるま市津堅


社会
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離任する先生たちに別れのメッセージを送る津堅小中学校の児童生徒=3月29日、うるま市の津堅港

 【津堅島=うるま】うるま市勝連津堅の津堅小中学校で3月29日、離任式が行われた。退職する田場勝校長をはじめ、離任する6人の先生に児童生徒から花束とメッセージが贈られた。「たくさんの思い出をありがとう。違う学校に行っても僕たちを見守っていてください」と声を詰まらせた生徒の言葉に、教員らは堪らえていた涙をあふれさせていた。港には児童生徒だけでなく、保護者や地域の人々も見送りに駆け付けた。

船のデッキの上から児童生徒に別れを告げる先生たち

 離任する宮城渉教諭は3年間通った船の回数券を大切に披露し、「これからも島を発信し続けてほしい」と話した。離任する先生たちは船の3階デッキに並び、子どもたちの名前を呼びながら、次々とテープを投げた。船が岸壁を離れるとテープはピンと張り、やがて握りしめた手と手の間でプツンと切れた。

 船は別れを惜しむように港内を旋回し、子どもたちは防波堤まで走り、港を出て行く船が見えなくなるまでずっと手を振り続けていた。
 (東松根信子通信員)