若手から重鎮まで92人、つなぐ島唄の輪 沖縄県民謡合同連合会が旗揚げ公演 3年越しに実現


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旗揚げ公演に出演した沖縄県民謡合同連合会の会員ら=3月26日、沖縄市民会館大ホール

 沖縄民謡の9団体でつくる「沖縄県民謡合同連合会」(宮里好一会長)の旗揚げ公演となる「繋(つな)げよう島唄の輪」が3月26日、沖縄市民会館大ホールで開かれた。2019年に発足以来、コロナ禍で同公演は延期となり3年越しに開催され、7団体が出演した。各団体の枠を超え、若手から重鎮まで会員が一堂に集結し、斉唱や独唱、コンビ唄や漫談など多彩な演目を披露。沖縄の香りのする歌で観客を魅了した。

 出演は上原正吉、神谷幸一、金城正則、大工哲弘らベテランをはじめ、若手中堅も舞台を華々しく彩った。幕開けは、琉球民謡保存会、琉球島唄協会、琉球民謡音楽協会、沖縄民謡保存会、琉球國民謡協会、全琉球民謡協会、前川本流民謡協会の各団体から総勢92人による斉唱「祝節」「鷲ぬ鳥節」「なりやまあやぐ」で飾った。

 琉球民謡音楽協会は沖縄民謡「我した生まれ島」、前川本流民謡協会は前川朝昭師の代表作である「兄弟小節」、沖縄民謡保存会は「ナークニーシューラー節」などを披露。琉球民謡保存会は「ヨー加那ヨー」、琉球國民謡協会は「月眺み」など特色を生かした演目が続いた。

 最後は全員による「だんじゅかりゆし」「唐船ドーイ」でにぎやかに締めくくった。連合会の神谷幸一副会長は「念願の旗揚げ公演がかなった。今後はさらに垣根を越えた組織を目指し、沖縄民謡を発信していきたい」と語った。

(田中芳)

 

「小浜節」を歌う大工哲弘ら
「犬子歌神」を歌う神谷幸一(左端)ら