学校のアイドル「ピカッチ」ぬいぐるみに 3年前に誕生「一緒に学校盛り上げたい」 糸満・光洋小


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「ピカッチ」のぬいぐるみ贈呈式に参加した堤彩子さん(後列右から3人目)と児童会役員、川満恵昌校長(後列右端)=糸満市の光洋小学校

 【糸満】沖縄県糸満市西崎町の光洋小学校(川満恵昌校長・児童499人)の朝会でこのほど、同小運営協議会委員の堤彩子さん(45)から児童へ学校シンボル「ピカッチ」のぬいぐるみの贈呈式があった。

 3年前、コロナ禍で多くの学校行事が中止となり学校全体のつながりが薄くなっているように感じた中、児童会役員が「学校を元気にしたい」という目的でマスコットの募集を児童に呼びかけた。四つの中から投票で「ピカッチ」が選ばれた。他の三つのマスコットにも多くの票が集まったので、それぞれのいいところを集めて完成したのがピカッチだ。

 同小の光をイメージした体はみんなが優しく思いやりが持てるように見守り、虹色ベルトはみんなが元気になれる光線を出し、ブレイブマントをひらひらさせるとみんなを勇気づけることができる。みんなの夢がキラキラ輝くようにという思いが込められている。誕生から3年たった今でも多くの学校行事で活躍し、2022年度には「いじめ防止宣言朝会」でピカッチを活用した物語を作成し、いじめ防止を呼びかけた。

 堤さんは「せっかく誕生したのにイラストだけではもったいない。生徒たちが『おはよう!ピカッチ』『また明日ね!ピカッチ』と、触れられる身近な存在であれば、コロナ禍、黙食など笑顔が消えつつあった学内の雰囲気も変えられるのではないか。学校へ行きたくなくても、ピカッチに会いに学校へ行くきっかけになるのでは」と考え、東京でデザイナーをしている義理の弟・堤光治さん(55)に今回依頼した。

 堤さんによると光治さんは、子どもたちの元気を取り戻したいという熱意の手伝いができればと快く引き受けた。

 児童を代表して友利夏菜さんは「ピカッチは私が3年生の時にできた光洋小のマスコットで、私たちにとってアイドルみたいな存在です。私たちは今度6年生になります。ピカッチと一緒に学校を盛り上げていきたいと思います」とお礼の言葉を伝えた。

 ピカッチは同小児童玄関前に飾られる予定だ。

(中原貴子通信員)