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8日午後3時22分、宮古島市の下地島空港に、米軍のF16戦闘機2機が緊急着陸した。沖縄防衛局によると、宮古島の南約60キロの海上で1機がエンジントラブルを起こした。機体には「OS」と記されており、韓国にある米空軍烏山(オサン)基地所属機とみられる。県によるとけが人などの情報はなく、下地島空港を発着する民間機の運航にも影響はない。県や防衛局が詳しい状況を調べている。
県によると、午後3時13分ごろ、米軍から空港管制にエンジントラブルにより緊急着陸をしたいと連絡があった。トラブルの詳細や、なぜ韓国の基地所属の戦闘機がこの地域を飛行していたのかなどは不明だという。
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2機は下地島空港の南側エプロンに駐機した。機体の破損など異常は、記者の目視では確認できなかった。午後4時25分ごろ、米軍機が駐機するエプロンのすぐ隣の滑走路に民間機が着陸した。午後4時40分ごろに操縦士とみられる米兵2人がそれぞれの機体を点検したほか、駆け付けた空港事務所職員らに事情を説明していた。
下地島空港は、1972年の建設前から米軍や自衛隊による軍事利用が懸念され、琉球政府の屋良朝苗主席(当時)が71年に国と「屋良覚書」を交わし、民間機以外は同空港を使用しないことを確認した経緯がある。
復帰後の79年には、当時の西銘順治知事も国と「西銘確認書」を交わした。人命救助や緊急時などのやむを得ない事情を除き、民間機のみの使用に合意している。
米海兵隊は今年1月、訓練のため下地島空港を使用すると県に届け出たが、県は屋良覚書などに基づき使用自粛を求めた。海兵隊は「県が拒否した」などとして利用を取りやめていた。
日米両政府は、米軍や自衛隊が南西諸島の空港や港湾を有事に利用できる状態にしておくことを重視しており、特に下地島空港は3千メートル級の滑走路で、平時から利用したい意向を持っている。 (知念征尚、明真南斗、佐野真慈)