首里城正殿を守る「素屋根」を公開 「色塗り前の正殿見てほしい」 秋にも見学エリア設置


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 沖縄総合事務局は11日、2019年10月の火災で焼失した首里城正殿の再建工事に伴い、施工中の正殿を覆う仮設の建物「素屋根(すやね)」の鉄骨組み立て現場を公開した。夏ごろに素屋根を完成させ、秋口以降に正殿の工事に着手する予定。

再建に向け、着々と工事が進む首里城=7月29日、那覇市の首里城公園(小型無人機で大城直也撮影)

 素屋根は、建設までの間に正殿を風雨から保護するための仮設の建物。南北42メートル、東西33メートル、見学エリアを含めて建築面積は1498平方メートル。素屋根は木材を保管・加工する木材倉庫と隣接する。素屋根の完成後は倉庫の壁の一部を取り払い、木材を現場に直接運び込めるようにする。

 沖縄総合事務局開発建設部の江崎秀明営繕監督官は「素屋根工事を順調に進めることが正殿(再建)の第一歩となる。着実に進めたい」と話した。素屋根の完成後に見学エリアが設けられることに触れ「色を塗る前、木の素材のままの正殿を見られるのは造っている最中だけで貴重な機会。ぜひ見学に来てほしい」と話した。
 (沖田有吾)

作業が進む正殿を覆う「素屋根」の建設現場=11日、那覇市の首里城公園(大城直也撮影)