「耳をつんざくような音、前よりひどく」F35戦闘機の暫定配備に抗議 嘉手納基地・北谷ゲート前 沖縄


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米軍嘉手納基地第1ゲート付近で基地に向かいF35戦闘機の暫定配備に反対の声を上げる市民ら=14日、北谷町

 【中部】F15戦闘機の退役に伴い、F35ステルス戦闘機が3月28日から米軍嘉手納基地に暫定配備されたことなどを受け、北谷町の同基地第1ゲート前で第4次嘉手納基地爆音差止訴訟原告団などが抗議集会を開いた。大型エンジンを搭載し騒音が激しいF35などの配備に、市民約180人が反対の声を上げた。

 「F35配備を許さないぞ」「静かな日常を返せ」。市民らは基地のフェンスに向かって気勢を上げた。プラカードを掲げるなどして通り過ぎる市民や米軍関係者に訴えた。

 原告団の新川秀清団長は「毎日爆音にさらされている中でF35が配備された。あらゆる国からの飛来もある。沖縄の願いが踏みにじられている」と憤った。

 集会は第4次嘉手納基地爆音差止訴訟原告団と沖縄平和運動センター、中部地区労働組合協議会が共催で実施。弁護団長の池宮城紀夫弁護士や屋良朝博前衆院議員らがあいさつした。

 沖縄市山内に住む男性(78)はF35などの暫定配備以降、騒音が激化している実感があるという。男性は「耳をつんざくような音が前よりひどくなっている。平和な環境がほしい」と怒った。

 北谷町役場によると、暫定配備された3月28日はF35の飛来時に約90~100デシベルを断続的に測定。同30日の初訓練時には109.7デシベルを記録した。100デシベルは電車が通る時のガード下に例えられている。
 (古川峻)