競技で出会い、そして結婚 家族でゴール目指す 子どもの存在「力」に【宮古島トライアスロン】


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幸人ちゃん(中央)と並んで笑顔を見せる戸原開人さん(右)と明子さん夫妻=13日午後、宮古空港(小川昌宏撮影)

 【宮古島トライアスロン取材班】16日に開催される第37回全日本トライアスロン宮古島大会(宮古島市、琉球新報社主催)に、前回2019年大会の王者・戸原開人さん(茨城)が4度目となる頂点を懸けて挑戦する。自身の結婚後初の出場で、19年大会で女子3位に入った実力者のパートナー、明子さん(旧姓稲葉)と共に4年ぶりの大舞台を迎える。

 競技を通じて知り合った2人は2020年に結婚し、翌年には長男・幸人ちゃん(2)も誕生した。出産について明子さんは「陣痛が19時間あってどのレースよりもつらくて、今ならどのレースも頑張れる」と笑う。

 幸人ちゃんを育てながらも2人は練習も力を抜かなかった。住居にはスイム、バイク、ランのトレーニングができる機材をそろえた。その結果、この間の国際大会で2人は好成績を残してきた。

 4年ぶりの宮古島大会で優勝候補に挙げられる開人さん。夫婦での同時優勝も狙えるが、明子さんは「優勝は簡単なことではない。でも3位以内は絶対に取りたい」と力を込める。

 2人が目指すのは、幸人ちゃんとの同伴ゴールだ。これまで最後に子連れでゴールする選手たちを見てきた。2人は「幸人の存在は力になる。待っているので、やっぱり一緒にゴールしたいですね」と笑顔で幸人ちゃんを見つめ、本番へ気持ちを高めた。
 (屋嘉部長将)