FC琉球、連敗止める 柳、流れ変える先制点


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
FC琉球―ギラヴァンツ北九州 前半、コーナーキックからヘディングで合わせ、先制ゴールを決める琉球の柳貴博(手前)=15日、タピック県総ひやごんスタジアム(又吉康秀撮影)

 サッカー明治安田J3第7節第1日の15日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでギラヴァンツ北九州と対戦し、2―0で快勝した。連敗を3で止めた。3勝3敗1分けの勝ち点10で、順位を7位に上げた。前半38分、平松昇の右コーナーキックから柳貴博がヘディングで合わせ先制点を奪った。これで勢いに乗った琉球は後半にも、途中出場の阿部拓馬が追加点を挙げ、勝利を確実にした。次戦は29日午後3時から、松山市のニンジニアスタジアムで愛媛FCと戦う。

 雨が降り続ける中、琉球は積極的に前に出ていくプレーで5試合ぶりの勝利をつかんだ。

 先制点を奪ったのは今季加入したばかりのDF柳貴博だった。平松昇のコーナーキックにうまく反応して頭に当てたボールは、直線的な軌道を描いてゴールネットを揺らした。前半終盤まで両チームとも決め手を欠く中、流れを変える貴重な得点となった。

 「良いボールが入ってくれば合わせられる」との感触を持っていた柳。練習ではセットプレーで相手マークを外すよう取り組んできたが、その攻撃の形が本番でも機能した。

 前の試合まで3連敗を喫し、チームの雰囲気はあまり良くなかったという。それでも倉貫一毅監督から「躍動感を出していこう」と送り出された選手らは、DFも前に出ることを意識しながらプレーした。

 琉球は後半も勢いをそぐことなく、阿部拓馬が途中出場した2分後に追加点を挙げ、2―0と勝利を確実にした。先制点を挙げた柳は「もっと勝ちに貢献していきたい」と意欲を示した。
 (砂川博範)


(1)タピスタ

琉球 3勝1分け3敗(10)
2―0 (1―0,1―0)
北九州 1勝2分け4敗(5)

▽得点者 【琉】 柳(1)阿部(1)
▽観客 1323人

 【評】FC琉球は立ち上がりから意欲的に前に出て、DFを含めゴールを狙ったことが先制点を呼び寄せた。後半も攻撃の手を緩めず、追加点を挙げた。守備では何度も中にボールを入れられるが、GK田口潤人らの好セーブで得点を許さなかった。

前に出る意識見えた

 倉貫一毅監督(琉球)の話 サポーターに勝利を届けることができてホッとしている。躍動感を出してほしいと選手に伝えた。前に出ていく意識、自分たちのサッカーをやろうとする意識が選手から見えた。その中で、先制点が取れたのは良かった。

2失点目に未熟さ

 田坂和昭監督(北九州)の話 前半は風があり、自分たちのサッカーがなかなかできなかった。1点が取れず、逆に2点目を取られてしまったところがチームの未熟さであり、課題だ。悔しい結果となったが、次は何とかここから巻き返しを図りたい。