「王国の会」が棒高跳び普及へ講習会 アクロバティクな魅力 ポールも寄贈 沖縄・国頭村


社会
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棒高跳びの練習をする参加者ら=3月25日、かいぎんフィールド国頭

 【国頭】沖縄県の棒高跳びを支援する「王国の会」が主催する講習会が3月25日、国頭村のかいぎんフィールド国頭で行われた。同会は県内の棒高跳び経験者や現役選手らで構成し、県内で棒高跳びに取り組む中高校生を支援するため2002年に発足し、20年余がたつ。沖縄を「棒高跳び王国にしよう!」という願いから立ち上げられた。

 発足を機に、棒高跳びに触れる機会の提供や指導会の実施、棒高跳びの技術指導を行う活動などを実践。王国の会の有志で集めた資金を活用して、競技に必要な棒高跳びポールを購入し、県内で競技に取り組んでいる中高校生へ寄贈する取り組みなどの活動を続けている。

開校式で棒高跳びポールを寄贈する(左から)大城正治さん(普天間高校教諭)、受け取る仲本愛さん(名護高校2年)

 開校式で、国頭村出身の大城正治さん(普天間高校教諭)から仲本愛さん(名護高校2年)へ棒高跳びポールが手渡された。大城さんは「競技用の棒高跳びポールの価格が高くてどうにかならないか、という話から王国の会が発足した。寄付などにより1本を贈呈し、普及・強化につなげている。まず、棒高跳びの楽しさを知って、アクロバットの面白さを感じ、魅力的な競技として親しんでほしい」と開校式であいさつした。

 仲本さんは「競技を続けるに当たり、多くの人々から応援されていて、今回の棒高跳びポール寄贈にとても感謝している。その期待にしっかり練習して結果で応えたい」と話した。

 当日は県内小中高から一般まで約30人が参加し、王国の会会員10人が指導に当たった。経験者と未経験者に分かれ、ポールの握り方など基本的な動作の反復練習が行われた。参加者の中には、小学2、3年生の低学年も含まれ、指導者のアドバイスをしっかりと聞き、短めに持ったポールで真剣に取り組んでいた。デモンストレーションでは、現役の選手らが模範試技を披露し、参加者らは実技から棒高跳びについて学んだ。
 (新城高仁通信員)