下地島F16緊急着陸で沖縄県「観光産業への影響懸念」 防衛局に再発防止を要請 駐機長期化の説明求める


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下地島空港=2004年10月

 韓国の米空軍烏山(オサン)基地所属のF16戦闘機2機が沖縄県宮古島市の下地島空港に緊急着陸した件で、県基地対策課は17日、原因究明や再発防止策を徹底するよう沖縄防衛局に口頭で要請した。政府に対し今回の事案の重大性を十分認識し、緊急着陸に至った要因、機体の整備に時間を要した理由、6回に及んだ支援機飛来の妥当性について報告するよう米軍に求めることも含めた。

 今回の緊急着陸を巡り、県が申し入れしたのは4回目となる。

 要請では、緊急着陸から離陸まで8日を要したことや、比較的大きなMC130特殊作戦機を始め、支援のための米軍機が延べ6機飛来したことを指摘した。

 8日の緊急着陸時、民間航空機の運航に遅延が生じたことには「安全・安心・快適な観光地としての沖縄のイメージを損なうものであり、本県のリーディング産業である観光産業への影響も懸念される」と問題視した。

 今回は直接的な被害は確認されていないものの「航空機関連事故は人命、財産に関わる重大な事故につながりかねず、周辺住民及び県民に大きな不安を与える」として、再発防止の重要性を重ねて訴えた。

 これに対し沖縄防衛局は、県側の協力に謝意を示すとともに、局の職員も支援に入って早期離陸に努めたと説明。要請内容は「米側にもしっかり伝える」と回答したという。
  (知念征尚)