住職が販売する200円の「合掌チケット」 その一枚が子どもを笑顔にする沖縄そばに変わる 読谷村


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合掌食堂よみたんの菊城元明オーナー(左)と中村衣吹店長=1日、読谷村比謝

 【読谷】読谷村にある真常寺の住職・菊城元明(きくじょうげんめい)さん(46)が1日、村比謝に飲食店「合掌食堂よみたん」を開いた。貧困などで十分におなかを満たせない子どもたちを支援するため、無料で食事を提供する仕組みを取り入れた。

 1枚200円の「合掌チケット」を購入すると、訪れた子どもたちがそのチケットで無料で沖縄そばを食べられる。オーナーの菊城さんは「どんな子でも来てほしい。困っている子どもたちも気軽に来ることができたらいい」と話した。

 寺でも子ども食堂「テンプル食堂おきなわ」を運営している菊城さん。支援の輪を広げようと開店に至った。既に企業や一般の人が計200枚のチケットを購入している。

 調理担当は、店長の中村衣吹(いぶき)さん(19)。中学生の頃からビーチクリーン活動に励んでおり、「いつかはボランティアや子どもと関わる仕事をしたい」と考えていたところ、菊城さんから話を持ちかけられた。中村さんは「チケットがなくなるくらい、たくさんの子どもたちに来てもらい、笑顔にしたい。子どもたちのため、チケット購入にも協力いただきたい」と呼びかけた。

 夜は居酒屋のようになり、お酒の提供もある。主力メニューはおでんと馬刺し。子どもたちがゆっくりと食べられるスペース「合掌食堂グランピング」も用意している。チケットを使えるのは中学生以下。営業は午後4時から10時まで。月曜定休。昼も営業するが、現在は不定休。詳細はインスタグラムgassho_shokudo
 (石井恵理菜)