おからで揚げ粉「ソイカラ粉」 沖縄市の新崎さんが開発 胃もたれしにくく、冷めてもサクサク


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ソイカラ粉を開発した料理研究家の新崎亜子さん=7日、沖縄市のプラザハウス

 【沖縄】料理研究家の新崎亜子さん(50)=沖縄市=が、おからが原料の揚げ粉「ソイカラ粉」を市の支援事業を受けて開発した。幾度もの成分調査や配合調整を経て、今年1月に完成、2月から販売している。小麦アレルギーの人も安心して調理に使えるヘルシーな揚げ粉で、胃もたれしにくく、冷めてもサクサク感が残る揚げ物に仕上げられる。

 水分量の多さから、年間発生量の約1%しか食用にされていないおから。おから再活プロデューサーなどの資格を持つ新崎さんは、数年前におからが流行した時からレッスンに利用し、商品としての有用性や再活用すればSDGsにもつながることを考えていた。

 商品化のきっかけは昨年、市による商品開発の支援事業に通ったことだった。マーケティングなどの講師に指導を受けながら商品化を目指したが、納得のいく原材料の調達先が見つからず、講師に泣きながら相談したこともあったという。日本豆腐マイスター協会などのつながりもあり、仕入れ先を見つけることができた。

 商品は、調味料としての添加物は使わず、一般に流通する小麦粉よりタンパク質が約2倍、食物繊維も数倍以上含まれている。揚げ物以外にも、焼き魚などさまざまな調理に応用できるという。

 新崎さんは「原材料の塩やかつお節にもこだわった。シンプルな素材の味を感じてほしい」と話した。沖縄市のふるさと納税返礼品、プラザハウス・ロージャースフードマーケット、うるマルシェ、デパートリウボウ樂園百貨店で購入可能。650円。
 (古川峻)