沖縄、タイヤ輸入が過去最高に コロナ収束見込みレンタカー需要増 国産価格高騰の影響も


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 県内への乗用車用のタイヤ輸入数量が2021年に4万6573本、輸入額が22年に1億1355万円でそれぞれ過去最高だったことが分かった。沖縄地区税関が20日に発表した。21年はコロナ収束や原料高を見据え輸入数量が前年比33.8%増加。コロナの制限が緩和されてきた22年は単価が上昇し、輸入額が上昇した。

 沖縄地区税関によると、21年はコロナ収束を見据えレンタカーのタイヤ交換を前倒ししたり、原料高騰を見越し駆け込みで仕入れたりする動きが広がったとみられる。その他、国産の価格高騰で消費者が海外産のタイヤの購入に流れたことも考えられるという。

 数量増に伴い輸入額も前年比41.2%増の1億1259万8000円でそれまでの最高額を更新した。22年は輸入数量が10.6%減の4万1644本だったが、単価上昇が影響し輸入額は0.8%増加した。輸入先は中国が最も多く22年は全体の84.1%を占めた。

 コロナ禍の制限緩和で国内外から観光客の増加が見込まれることに伴いレンタカーも増え、タイヤ需要はさらに高まるとの見方が強い。沖縄地区税関の長嶺顕勇調査統計課長は「今後もタイヤ輸入の増加を後押しすることが見込めそうだ」と話した。
 (謝花史哲)