寄贈の邦字紙を製本し閲覧可能に 「研究にも活用でき、貴重な資料」 沖縄県立図書館


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
製本され、並べられているハワイパシフィックプレスの紙面を見せる県立図書館の原裕昭資料班主査=14日、県立図書館

 ハワイの沖縄県系人や日系人に愛され続けた「ハワイパシフィックプレス」(HPP)。終刊号には約100人のHPPの終刊を惜しむ声やねぎらいの声がつづられている。創刊者の仲嶺和男さんが「いつか寄贈しよう」と会社の倉庫で大切に保管し続けてきた。保存状態が良く、43年間分の紙面は県立図書館によって製本され、5階の郷土資料室の移民資料コーナーで公開されており、閲覧することができる。

 県立図書館資料班の原裕昭主査はHPPが「県系人コミュニティーの活動をほぼ全てを網羅しており、研究にも活用できる、とても貴重な資料だ」と話し、多くの県民に手にとってほしいと呼びかけた。

 約43年にわたり発行してきたHPPは、タブロイド判で当初は日本語のみでスタートしたが、その後、一部英語のページも設けた。県立図書館は、6月18日の「海外移住の日」の前後に仲嶺さんを招いて講演会を予定している。写真でハワイパシフィックプレスの歴史を振り返る内容になるという。

(中村万里子)