キングス、渋谷に73-72で薄氷の勝利 猛追振り切り、ダーラム躍動し20得点 第55戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区2位)は22日、沖縄市の沖縄アリーナでサンロッカーズ渋谷(中地区4位)と対戦し、73―72で勝利した。7連勝で通算成績は44勝11敗。

 前半は互いの堅守もあり、なかなか点数が伸びない展開が続いた。キングスは第2クオーター(Q)に今村佳太とアレン・ダーラムの連続3点弾もあり、37―26で折り返した。

 後半は岸本隆一の3点弾を決めてスタートすると、その後も堅守で相手を抑えながら点数を伸ばした。第4Qに相手の3連続3点弾などもあり、一気に追い上げられた。試合終了残り1分で逆転されるも、ジャック・クーリーがフリースローを1本決め同点。岸本が残り1秒でファウルをもらい、1本目のフリースローを決めて再逆転すると、2本目は外し、ダーラムがリバウンドをキープして逃げ切った。

 渋谷の渡辺竜之佑(コザ中―福岡第一高―専修大出)は2得点だった。

 次戦は23日午後6時5分から沖縄市の沖縄アリーナでサンロッカーズ渋谷と対戦する。

 (沖縄アリーナ、7641人)
キングス 44勝11敗
 73―72(16―14,21―12,19―18,17―28)
SR渋谷 25勝30敗

 【評】キングスはリバウンドで渋谷に差をつけ、ゲームを優位に進めた。トータルリバウンドがキングスは47、渋谷が31と16本差をつけ、特にオフェンスリバウンドは19本と2倍以上も奪った。一方、ターンオーバーが13もあり、そこから相手の得点を許してしまったことで、試合展開を苦しくしてしまった。


 

琉球―SR渋谷 第3Q、果敢にゴール下に攻め込むキングスのアレン・ダーラム=22日、沖縄市の沖縄アリーナ(小川昌宏撮影)

 前半は堅守から流れをつくっていたキングス。後半に入り渋谷の猛攻で一時逆転されるも、フリースローで得点を重ねて薄氷の勝利をつかんだ。

 相手の得点を止めつつ点数を重ね、第3Q(クオーター)にはこの日最大の18点差をつけていた。しかし、第4Qに渋谷にインサイドを固められてしまい、ボールを預けることができない。外でボールを回させられ、タフショットを打たされ続けた。そこにターンオーバー(TO)も重なり、約4分間得点が止まった。その間に3連続3点弾などで15得点を一気に取られ、1点差まで詰め寄られた。その後は一進一退の展開が続くが、残り1分で逆転を許した。

 そこからジャック・クーリーがフリースローを1本決めて同点にすると、最後の攻撃で時間を使いながらも岸本隆一がファウルを受けた。1本目を決めて、勝ち越すと2本目はあえて外す。クーリーが先に動き相手守備を引きつけると、あいたアレン・ダーラムがボールをしっかりと死守し逃げ切った。

 この日チーム最多の20得点4アシストと活躍したダーラムだが、第4Qを振り返り「簡単に得点を与えすぎていたし、TOでオフェンスを遂行できなかった。そこはしっかりと修正していきたい」と23日の試合へ前を向いた。

(屋嘉部長将)


課題残る試合

 桶谷大HC(キングス)の話 立ち上がりはいいリズムで入れて、第2クオーター(Q)は守備で自分たちがビッグクオーターをつくれた。3Q途中から、なかなかリズムがつかめなくて、そのまま4Qに入ってしまって、(相手に)ビッグクオーターをつくられた。最後の4Qは課題が残った試合になった。
 

アウェイ難しい

 浜中謙HC(渋谷)の話 琉球を相手に(渋谷から見て)アウェイの雰囲気で勝つのはなかなか難しいと痛感させられた。選手たちにはCSに行くゴールは断たれたが、サンロッカーズのバスケットをしようと話していて、選手たちは愚直に表現してくれたと思う。