キングス、首位奪還 渋谷に90-84で8連勝 第56戦


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キングス―SR渋谷 第3クォーター、ディフェンスリバウンドを死守するキングスのジャック・クーリー=23日、沖縄アリーナ(Bリーグ提供)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区2位)は23日、沖縄市の沖縄アリーナでサンロッカーズ渋谷(中地区4位)と対戦し、90―84で勝利した。8連勝で通算成績は45勝11敗。勝敗で西地区1位の島根と並び、直接対決の得失点差で上回るキングスが首位となった。

 前半は相手にインサイドを固められ、なかなかリバウンドが取れない中、小野寺祥太やアレン・ダーラムの3点弾も決まり、41―36で折り返した。

 後半に入ると岸本隆一や今村佳太が3点弾を決めて点差を広げたが、渋谷の猛追もあり第4クオーターに追いつかれた。それでもジャック・クーリーがオフェンスリバウンドからシュートを決め、仕掛けられたファウルゲームでフリースローをクーリーがしっかり決めて逃げ切った。

 渋谷の渡辺竜之佑(コザ中―福岡第一高―専修大出)は4得点だった。次戦は29日午後2時5分から沖縄市の沖縄アリーナで大阪エヴェッサと対戦する。

 2日連続で2桁得点差を渋谷に追いつかれながらも、最後は逃げ切って連勝を伸ばしたキングスが首位を奪還した。試合後、観客の前で桶谷大HCは「満員のお客さんの前で首位に返り咲けたのは本当にうれしく思う」と声を弾ませた。

 前半は渋谷にインサイドを固められた。特に22日の試合で個人通算1000オフェンスリバウンドを記録した大黒柱のジャック・クーリーが抑えられた。外国籍選手が外側へ押し出すように位置取りし、リバウンドへ行こうとすると複数の選手に囲まれ、なかなか取らせてもらえない。

 そこでキングスは選手とボールを動かし、相手とミスマッチやズレをつくり出すと、そこからクーリーがリバウンドへ飛べるようになった。攻守でリバウンドをキープすると攻撃機会も次第に増えて、得点を重ねた。渋谷に追いつかれてもクーリーがボールを死守し、ファウルで得たフリースローも確実に決めて逃げ切った。

 次戦は今季まだ勝利のない大阪との連戦が控える。この日、20リバウンドと活躍したクーリーだが、前回の大阪戦でスピードのミスマッチをつかれた。「大阪には借りがあると思っている。前回、負けたチームにどう戦えるか、とても楽しみに、真剣に、しっかり戦っていきたい」と闘志を見せた。
 (屋嘉部長将)


キングス 45勝11敗
90―84(18―19,23―17,23―21,26―27)
SR渋谷 25勝31敗

いい形で勝てた

 桶谷大HC(キングス)の話 いい時間帯と悪い時間帯はあるかもしれないが最後にチームで勝ちきれるというところはつくれている。タフな連戦だったがいい形で勝てたと思う。バックアップのメンバーの時に一つのモメンタム(いきおい)をつくれたのはCSに向かっていく中で大きい。

リバウンド 敗因

 浜中謙HC(渋谷)の話 昨日に引き続き、リバウンドバトルで大きく劣ってしまったことが敗因だったと思う。選手はアウェーにもかかわらず、自分たちのミッションに対して貪欲にプレーしていた。ゲームをカムバックできた底力はあったので選手を誇りに思う。