けがを乗り越え準優勝 重量挙げ男子89キロ級の平仲 復活へ手応え「自己新狙える」


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男子89キロ級 準優勝を果たした平仲浩也(日本協会提供)

 23日に山梨県の山梨市民総合体育館で行われた重量挙げの第83回全日本・第37回全日本女子選手権大会第3日で、女子71キロ級の福里悠(宮古高―東京国際大出、県協会)がスナッチ95キロ、ジャーク118キロのトータル213キロを挙げて頂点に立った。男子89キロ級の平仲浩也(南部工高―法政大出、警視庁)はスナッチ146キロ、ジャーク175キロのトータル321キロを挙げて準優勝となった。金城優人(南部工高―金沢学院大出、警視庁)は4位に入った。男子96キロ級の請舛泰俊(沖縄工高出、自衛隊)は4位だった。

 昨年1月に腰のヘルニアを悪化させ、9月には両膝の半月板も傷めていた男子89キロ級の平仲浩也。けがに苦しんだ1年を乗り越え、復調の確かな感触を手に準優勝を決めた。

 自己最高は3年前のスナッチ150キロ、ジャーク184キロのトータル334キロ。だが昨年はスナッチ144キロ、ジャーク170キロのトータル314キロまで記録を落とした。好きな重量挙げを楽しめないことに苦しみつつ、けがといかに付き合っていくかを探し続けた1年でもあった。

 同じけがに苦しむ周りに支えられ、復調の兆しを感じつつ臨んだ大会。スナッチ1回目141キロは失敗したが「重さに負けず、しっかり挙げられていた。次につながる失敗だった」。兆しは確信に変わった。2回目141キロ、3回目146キロともに成功。ジャークも「練習は十分ではなかったが、力をしっかり入れられた」と3回全て成功させて2位を確保した。

 「優勝できなかったが、手応えを得られたのが大きい。こういう試技を続けていければ次の試合につながる」と、見据えるのは秋の国民体育大会だ。「けがと付き合いつつ体調を整えていけば、自己最高は挙げられる。自己新も狙える」。完全復活の日は近い。(安里周悟)