PAC3配備で防衛省が沖縄県に協力要請 県「不安や生活影響なしに」と要望


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄県庁(資料写真)

 北朝鮮の軍事偵察衛星発射が日本領域に落下する事態に備え、浜田靖一防衛相が「破壊措置準備命令」を発出し地対空誘導弾パトリオット(PAC3)などの部隊を沖縄県内各地に展開する準備を命じたことについて、防衛省・自衛隊の関係者は24日、県庁で溜政仁知事公室長らと面会し、PAC3の円滑な展開に向けた県の協力を求めた。県側は県民の生命や財産、安全を守るために万全の措置をとることや、PAC3の展開が「県民の不安や生活に影響がないよう対応すること」などのほか、迅速な情報提供を求めた。面談は非公開で行われた。

 県担当者によると、自衛隊側はPAC3の展開先として先島地域にある自衛隊施設内を想定している。沖縄本島の自衛隊施設に既に配備されているPAC3も、防衛体制をとる考えを示した。

 自衛隊側の説明に先立ち、玉城デニー知事は24日朝、報道陣の取材に「(国に対して)情報共有を迅速に行い、住民や行政への説明はしっかり尽くしてほしい」と話した。

 防衛省・自衛隊関係者は24日、宮古島、石垣両市役所も訪れ、説明した。23日には与那国町に説明した。

(知念征尚、沖田有吾)