空手道の第16回県中学生春季大会は23日、豊見城市の沖縄空手会館で行われた。代表女子個人組手は山根莉子(石垣3年、新崎道場)が2連覇を達成した。男子は屋比久賢人(越来3年、喜友名龍鳳館)が制した。男子個人形は國吉碧心(あおい)(具志川3年、円武館名護)が2連覇、女子は三浦なぎ(伊良波2年、凜道場)が頂点に立った。団体形の男子は喜友名龍鳳館、女子は正武舘が優勝した。団体組手の男子は普天間中、女子は凜道場が制した。1年生男子個人組手は真栄田晃瑛(羽地、羽地龍鳳館)、女子は佐久間美里(嘉手納)が頂点に輝いた。
積極姿勢 相手に重圧 山根、全国上位へ確かな一歩
女子個人組手の山根莉子(新崎道場・石垣)は確かな手応えをつかんだ。決勝は積極的に前に出て相手に重圧を与え、カウンターを仕掛ける攻撃で勝利した。今大会では苦手としていた長身選手への対応策も見いだし、全国大会での上位進出に向け確かな一歩を踏みだした。
決勝は互いの手を読みあう中、相手の突きに合わせたカウンターの上段突きでポイントを先取。その後も攻めのワンツーで点を重ね、2―0で頂点をつかんだ。
長身選手に対しては視線の位置を変えたことで攻略した。これまでは相手の目を見て戦っていたが、周囲の助言を受け、喉の辺りを見るようにすると視野が広がり、動きがつかみやすくなった。その成果が出て、準々決勝では長身選手との対戦を制した。
夏本番、次に控えるは3連覇のかかる中体連県大会。狙うはもちろん優勝だが、見つめる先はさらに上の全国ベスト8だ。「プレッシャーをかけ、自分がされて嫌なことをしよう」。3月の全国選抜でベスト16にとどまった悔しさから、前に出て圧力をかける積極性を身につけた。
今大会で2連覇を手にしたが、新たなファイトスタイルは「まだまだ伸びる」。自信とともに意気込みを語った。
(名波一樹)