PAC3「多良間にも配備必要」 自民・佐藤氏が提案、防衛相「検討」


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 【東京】北朝鮮の軍事偵察衛星発射計画を受け、防衛省が地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を先島に展開していることを巡り、佐藤正久参院議員(自民)は25日の参院外交防衛委員会で質問に立ち、多良間村にも配備する必要があると提案した。浜田靖一防衛相は「指摘を受けた点を含め、検討していきたい」と答弁した。

 佐藤氏は2012年に北朝鮮が人工衛星と称して事実上の弾道ミサイルを打ち上げた際、多良間村上空を通過したにもかかわらず、同村にはPAC3を展開していなかったと指摘。「宮古島と石垣島には配備したが(両島から)射程が届かない。(当時の)民主党政権にとって反省事項だ」と述べた。展開を躊躇(ちゅうちょ)した理由にインフラ事情があったとし「護衛艦や輸送艦が入れる港がない。滑走路が短い」と語った。今回は民間船舶での輸送を検討するよう促した。

 多良間村によると、防衛省から同村へPAC3展開に関する連絡は入っていない。
 (明真南斗)