「屈辱の日」に誓う平和 沖縄・国頭の復帰闘争碑前で集会 中頭青年団OB会


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祖国復帰闘争碑前で拳を突き上げる、中頭青年団OB会のメンバーら=28日、国頭村の辺戸岬

 【国頭】71年目の「屈辱の日」を迎えた28日、復帰運動に尽力した中頭青年団OB会のメンバーらによる集会「屈辱の日4・28辺戸岬行動」が沖縄県国頭村辺戸岬の祖国復帰闘争碑前で開かれた。

 共同代表の田場盛順さん(80)は「辺戸岬に集まったのは祖国復帰運動を回顧するためではない。沖縄の現実を直視し、基地機能強化や固定化に断固反対し、憲法9条の平和主義を貫くことを誓うためだ」とアピール文を読み上げた。

 OB会では、祖国復帰闘争碑の碑文を揮毫(きごう)した仲宗根悟氏が所属していたつながりから、屈辱の日に碑の前で復帰や沖縄の現状を見つめ直そうと、12年ほど前から碑のメンテナンスと集会を実施している。集会では「明るい沖縄を作る歌」や「沖縄を返せ」といった、復帰運動時の歌の合唱などもあった。

 祖国復帰闘争碑を巡っては関係者の高齢化などを受け、昨年度から村が管理を始めた。

 碑の管理を40年以上続けてきた国頭村の上原一夫さん(87)は「復帰から日がたつにつれて、人々の関心が薄くなっている」と不安を示して村の積極的管理を求めつつ、「恒久平和の願いを込めて今後も頑張りたい」と決意を示した。

(武井悠)