西原東(男子)激戦制し11年ぶりV 「絶対に勝てる」主将の思い揺るがず 全沖縄中学バレー


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 バレーボールの第63回全沖縄中学校選手権大会は29日、西原町民体育館で男女の決勝戦を行った。男子は西原東が2―1で宮里に競り勝ち11年ぶり16度目、女子は石垣第二が2―0であげなを破って初めての優勝を果たした。


 

宮里―西原東 第2セット、スパイクを決める西原東の山城歩夢(ジャン松元撮影)

 第1セットを奪われた西原東。「サーブで崩してコンビで取る」はずが、逆に相手にサーブで崩された。レシーブが乱れ、エース嶺井大昊(だいこう)にボールが集まり、攻撃が単調になってしまった。それでも「不安はなかった。立ち上がりは固くなっていたが、絶対に勝てる」と山城歩夢主将の強い思いは揺るがなかった。

 第2セットは、セッター與那嶺雄士がトスワークで相手ブロックを散らし、柔軟になった攻撃で奪い返した。続く第3セット、終盤に相手エースに連続でスパイクを決められ逆転を許したが、「みんながつないできたボールは最後、自分に回ってくる。絶対に決める」と嶺井が踏ん張り追いついた。最後は山城のサービスエースで29―27の激戦を制した。

 3年前に部員が3人にまで落ち込み、活動もままならなかったが、西原小出身者が中心となって立て直した。立役者の一人、山城は夏に向け、「中体連も九州も全て勝って全国に行く。全中制覇を狙いたい」と意気込む。

 親友でもある主将の意気に応えるように嶺井は「力はある。粘りがあるプレーができるようにメンタルをもっと鍛えて、全力を出していきたい」と力強く先を見詰めた。

(安里周悟)

 

男子優勝の西原東