「1日も早く梅雨入りを」 南北大東島、4月の雨量最少 キビ農家が悲鳴 沖縄


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 【南北大東】記録的な少雨が続いている南・北大東島で、4月の降水量がそれぞれ、平年値の37%と48%にとどまったことが1日、南大東島地方気象台のまとめで分かった。南は42.5ミリ(平年値113.6ミリ)、北は53.5ミリ(同112.6ミリ)で、南・北ともに統計開始以降、最も少ない状況が続いている。サトウキビ生産者は「一日も早い梅雨入りを」と雨を待ち望んでいる。

 同気象台によると、南大東島の1月1日~4月30日の降水量は102.5ミリ。平年値(361.8ミリ)の28%にとどまり、1942年2月の統計開始から最も少ない。降水量が5ミリだった3月に比べ、4月は増えたものの干ばつの解消には至っていない。

 南大東村さとうきび生産組合長の儀間勉さん(66)は、海水を含むカルスト湖沼群の水をタンクに入れてトラックでまいていると説明。「(湖の)水は塩分濃度が高い上に、重労働のため高齢農家はお金を払って委託している。経費がかかりすぎて悲鳴を上げている」と話した。

 北大東島の4月末までの降水量は120.5ミリ。平年値(318.4ミリ)の38%で、2003年1月の統計開始から最少となった。

 南大東島地方気象台によると、週の前半は晴れが続き、後半から曇りの予報となっている。
 (岩崎みどり)