医師「連休中も感染対策を」 コロナ患者の入院、難しくなる事態も 沖縄


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一般病床の使用率が高い沖縄県内の医療機関では新型コロナの5類移行に懸念もある(写真はイメージ)

 新型コロナウイルスの新規感染者数と入院患者の増加が続く中、大型連休と「5類移行」による行政の入院調整が廃止するタイミングが重なるため、非コロナの一般病床使用率が慢性的に高い県内医療機関では多少の混乱が懸念されている。

 県新型コロナ対策本部で入院調整を担ってきた、医療コーディネーター佐々木秀章医師(沖縄赤十字病院)は「第7波のような何千人規模の感染者数ではなくても、平時の体制に戻る中でコロナ医療の需要と供給は崩れやすくなっている」と指摘する。県内の救急病院ではコロナ以外の患者でも自院での入院が難しくなる事態も起きているため、「病院間の入院調整は簡単ではない」と語る。

 連休中は毎年、救急搬送が増加する傾向にあり、受診まで数時間待ちという事態だけでなく、コロナ患者の受け入れそのものが難しくなる可能性も考えられるという。

 春休みや清明祭と行事のたびに感染拡大が続いている現状から、佐々木医師は「医療現場の混乱を避けるためにも、連休中に大勢でお酒を飲んだり、高齢者と会ったりする際は感染対策をしてほしい」と呼び掛けた。
 (嘉陽拓也)