【動画】陸自ヘリの飛行記録を解析へ 胴体部の所定位置からフライトレコーダー回収 引き揚げた機体は熊本に運び調査


この記事を書いた人 琉球新報社
回収した機体の一部を作業船「航洋丸」へ運び込む自衛隊員=2日午後5時39分、宮古島市の平良港(又吉康秀撮影)

 宮古島市沖での陸上自衛隊ヘリコプター事故で陸自は2日、伊良部島北側約6キロの海底に沈んでいた機体の主要部を引き揚げ、飛行記録が収められているフライトレコーダー(飛行記録装置)を回収した。民間企業の作業船が大きな網に包んで機体を引き揚げた。機体は大きく破損していた。今後、陸自の事故調査委員会が機体やフライトレコーダーを詳しく調べる。

 陸自によると、引き揚げたのは、操縦席・座席を含むヘリの胴体部、尾翼部、燃料タンク。破損しながらも、つながっていて、可能な限り海底の状態から変えずに引き揚げた。フライトレコーダーは胴体後方の所定の位置にあった。

 機体は2日午前11時45分すぎ、民間作業船の「航洋丸」で引き揚げられ、平良港に運ばれた。陸自は平良港でフライトレコーダーを回収し、宮古空港から陸自の航空機で関東の関係機関へ移送した。

 機体の主要部について陸自は3日以降、航洋丸で熊本県の八代港に輸送し、陸路でヘリの所属部隊が拠点とする同県の高遊原分屯地へ運ぶ。事故の原因解明に向けて破損状況などを詳しく調べる。
 (明真南斗、友寄開)