旧南部病院の解体費3489万円、全会一致で可決 野党の修正案は否決 沖縄・糸満市議会


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糸満市役所

 【糸満】糸満市議会(金城寛議長)は1日の臨時会で、旧南部病院の施設解体費3489万6千円を盛り込んだ2023年度一般会計補正予算案を全会一致(退席1)で可決した。野党・中立系市議9人が、補正予算案から旧南部病院の施設解体費3489万6千円を削除した修正案を提出したが、賛成9、反対11の反対多数で否決された。

 3月定例会では、一般会計予算案から南部病院解体費や高嶺小移転改築事業費の一部などを削除した修正案が提出され、賛成多数で可決された。

 当局は今回、「南部病院跡地利用計画を遅らせないため」として、緊急性の高い病院解体費に絞って補正予算案に盛り込んだ。解体で国の補助1億3千万円を得る要件として、市が解体費の一部(23~24年度の2年間で4600万円)を負担する必要があった。

 質疑では、修正案を提案した野党市議が「市土地開発公社の事業に税金を投入するのはおかしい」などと主張。修正案反対の市議からは「企業誘致ゾーンもある。解体費は無駄ではなく投資だ」などの声が上がった。
 (岩切美穂)