FC琉球、2連敗 手薄な守備が課題に 鳥取に2-3


社会
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 サッカー明治安田J3第9節第1日の3日、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでガイナーレ鳥取と対戦し2―3で敗れ2連敗となった。3勝5敗1分けで勝ち点10で13位のまま。前半は12分と19分に立て続けに失点。29分に中野克哉のミドルシュートで1点を返したが42分にも失点して1―3で折り返した。後半は粘り強く攻め、44分に野田隆之介が1点を返したが追いつけなかった。

 次戦は14日、鹿児島県白波スタジアムで鹿児島ユナイテッドFCと対戦する。

(1)タピスタ
鳥取 3勝4分け2敗(13)
 3―2(3―1,0―1)
琉球 3勝1分け5敗(10)
▽得点者 【取】 富樫(1)牛之浜2(2)【琉】 中野(2)野田(3)
▽観客 3423人

 【評】前半の立て続けの2失点が大きく響いた。ゴール付近での詰めの甘さ、マークの受け渡し、中央での体の寄せの弱さなど、ゴール中央での脆弱(ぜいじゃく)性が前節の愛媛戦から続いている。1―3で折り返し、後半も攻め続け終了間際に2点目を奪うも時間が足りなかった。


琉球―鳥取 後半、ゴール前に上がったボールに足を伸ばす琉球の高安孝幸(中央)=3日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(大城直也撮影)

 3連敗のあとに勝利を挟んでの2連敗。後半からプレーし、食い下がる2点目を決めた野田隆之介主将だったが「結果を受け止めるしかない。悔しいだけの2点目」と喜びはなかった。同じく後半投入の上原牧人が相手守備陣が体勢を整える前に右からのロングボールを放り、チームとして狙い通りの得点ではあった。

 野田は逆転負けした前節の愛媛戦を振り返りつつ「球際で負けている。セカンドボールも自分たちのものにするという、もっと強い気持ちが必要。勝ちたい気持ちを一人一人がピッチで体現しないといけない」と危機感を示した。

 攻撃では両サイドバックが豊富な運動量で献身的に動いた。右の柳貴博、左の高安孝幸が積極的な攻撃参加でチームを活性化した。一方でカウンターを受けた際など、守りが手薄になった場面で踏ん張り切れず課題も残した。守備の受け渡しや誰が先にプレスにいくか、瞬時に判断することなど、守備陣にさらなる意思疎通が求められる。柳は「センターバックも含めて内側を締めて守ることが課題」と自戒した。

 終了後にはサポーターから厳しい声も飛び交った。逆境を次の勝利への弾みにできるか、チームの総合力が試されている。

(大城三太)


寄せの甘さ修正

 倉貫一毅監督(琉球)の話 ホーム戦で勝利を届けられず責任を感じている。結果を重く受け止めている。3失点すれば勝つのは難しくなる。守備での寄せの甘さは修正しないといけない。サイドバックの2人は攻めでいい面もあったが守備で課題も残った。
 

90分集中できた

 金鍾成監督(鳥取)の話 90分間最後まで集中できるかがテーマでプレッシャーをかけ続けられた。思ったよりも点が取れた。後半も守備一辺倒にならずにいけた。(終了間際に)簡単に失点をしてしまったが、琉球は力があると感じた。