人気浮世絵師が描いた琉球とは? 浦添市美術館で北斎の琉球八景展 7日まで


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葛飾北斎が残した「琉球八景」の展覧会=浦添市美術館

 浮世絵師葛飾北斎の琉球八景展が浦添市美術館で開かれている。7日まで。琉球八景は、中国の冊封使が1756年に著した「琉球国志略」中にある挿絵「球陽八景図」を基に制作したと考えられている。北斎(1760年―1849年)は江戸幕府が1831年に刊行した琉球国志略を参考に描いたとみられ、翌32年には江戸上りも行われている。

 作品は同美術館所蔵の多色刷りの木版画(錦絵)8点。また色付け前のそれぞれの版下も展示している。風景は泉崎、若狭、奥武山など八景。北斎はオリジナルで雪景色や江戸の庶民などを描き加えている。比べて鑑賞できるように現在地の写真も添付している。同美術館の金城聡子主任学芸員は「展示の希少性を多くの県民に見てほしい」と話した。

 入場など問い合わせは同美術館、電話098(879)3219。
 (上原修)