空手道、小6男子の形で比嘉(金城)が優勝 沖縄県少年少女選手権 低い重心から連続技


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 空手道の第19回県少年少女選手権大会の形競技が6日、那覇市の県立武道館で行われ、小学6年男子は比嘉琉之介(金城)、同女子は瑞慶山千寿(兼原)がそれぞれ優勝した。比嘉は3大会連続、瑞慶山は4大会連続の頂点。各学年の優勝、準優勝選手は第23回全日本少年少女選手権大会(8月7~9日、東京武道館)に派遣される。


6年生男子形 気迫のクルルンファで優勝した金城の比嘉琉之介=6日、那覇市の県立武道館(喜瀬守昭撮影)

 「油断せず、いつものようにすれば優勝できると思っていた」。小学6年男子の比嘉琉之介(金城)は得意とする「クルルンファ」で3大会連続の頂点に立った。

 前半の難所の一つ、足刀蹴りは右足を軸とした1回目をぴたりと決めたが、左足を軸とした2回目は「つまずきそうになって、ひやっとした」。そこを持ちこたえ、後半は低い重心からの連続技を決めて「百点満点の90点」と自らの演武を評した。

 全日本大会は4回出場したが、4年の時は1回戦で敗れてしまった。「自信がなくなってしまって。練習もきつくて、やめようと思ったこともある」という。再び競技に向き合う契機となったのは、東京五輪金メダリストの喜友名諒さんだった。「自分もああいう大舞台に立ちたい」。憧れが折れかけた心に再び火をともした。

 「どんなに速くても、形が悪いと良く見られない」と緩急だけではなく、重心を低くし動作を大きく見せることを意識して鍛錬を積み、5年の全日本では16強まで進んだ。小学生最後の全日本に臨むが「まだ完璧ではない。8月までにさらに磨き上げて優勝したい」と力を込めた。

(安里周悟)