FC琉球、本大会出場決める 沖縄SVを2-0で破る サッカー天皇杯県予選


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
FC琉球―沖縄SV 後半、クロスに飛び込んでシュートを放つFC琉球の野田隆之介。キーパーに弾かれるも自分でこぼれ球を押し込み先制ゴールを決める=7日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(小川昌宏撮影)

 サッカーのタイムス杯争奪OFA第28回県選手権大会(兼天皇杯JFA第103回全日本選手権大会県予選)は7日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで決勝を行い、FC琉球が2―0で沖縄SVを下し優勝した。前半は互いに無得点のままで折り返した。FC琉球は後半に入ってすぐに野田隆之介が先制、続いて白井陽斗が2点目を奪った。FC琉球は21日、同スタジアムで行う本大会1回戦で岡山県代表の三菱自動車水島と戦う。

FC琉球・FW野田、ゴールこじ開け先制

 FC琉球が沖縄SVを破り、天皇杯出場を決めた。

 県予選決勝。前半は今季からJFL(日本フットボールリーグ)で戦う沖縄SVになかなかゴールネットを揺らすことができなかったFC琉球だが、後半2分、FW野田隆之介が中央から放ったシュートを相手GKがはじき、さらにそのボールを野田が蹴り込んだ。それまでチームとしてシュートを放ちながらも「ゴールを脅かすボールがなかった」と言う野田だが、「決まってよかった」と安堵(あんど)した。

 約10分後にはFWの白井陽斗がMF岩本翔からのクロスに合わせ2点目。勝利を一気に引き寄せた。白井は「結果を出そうという意識が全員の頭にあった」と胸を張った。

 J3リーグ戦で、3日の鳥取戦では3失点するなどFC琉球は目下、手薄な守備が課題となっている。だが、倉貫一毅監督は「シュートを打たれてはいるものの、身体を張って守った。自信にもつながる」と改善への光明を見いだしたようだ。

 14日にはJ3で鹿児島ユナイテッド戦を控えている。カップ戦とリーグ戦の相乗効果でチーム力向上を期待する。
 (名波一樹)

後半連続失点響く 沖縄SV

FC琉球―沖縄SV 前半、懸命にディフェンスする沖縄SVの小田島怜(右)

 守備を見直していた中での失点が響いた沖縄SV。先制されたことで攻撃の質も上がらず、得点することができなかった。

 前半、ディフェンダーとボランチの間にできた空間を相手につかれ、何度もシュートを打たれた。これをGK花田力のセーブで耐え続け、途中からフォーメーションを変えて中央の空間をつぶすと連係も取れ始めた。しかし後半に入ると、立ち上がりにサイドから崩されて立て続けに失点してしまった。

 攻撃ではサイドからクロスを上げたり、伊集院雷、松下大祐がシュートを放ったりする場面もあったが、最後までネットを揺らせなかった。主将の小田島怜は「クロスの質やタイミングが合っていない」と悔しがった。

 14日にはJFLの試合も控えている。選手兼任監督の高原直泰は「何が良くて、何が駄目なのかを全員が分かる必要がある。理解度を高め、試合に向けて準備していきたい」と前を向いた。
 (屋嘉部長将)


▽決勝

FC琉球
 2―0(0―0,2―0)
沖縄SV

▽得点者【琉】野田、白井
(FC琉球は3大会連続16度目の出場)