漁期2カ月以上残し、今期のクロマグロ漁が終了 沖縄県の漁獲可能量に達する


この記事を書いた人 琉球新報社
資源保護のため漁獲量が制限されるクロマグロ(2020年撮影)

 県は8日、沖縄近海で捕れる30キロ以上の大型クロマグロ(本マグロ)の漁獲可能量が、県に割り当てられた「知事管理量」の95%に達したとして、水揚げと流通を禁止する「採捕停止命令」を発出した。9日から、漁期が終わる7月31日まではクロマグロの漁獲は禁止される。

 漁期を2カ月以上残して今期のクロマグロ漁が終了した。前年より3日早い採捕停止命令。

 漁獲制限は、クロマグロの資源を守り、安定的な漁業を継続するために設けられている。停止命令に違反した場合には、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が適用される可能性もある。

 県に割り当てられた前期(4月1日~7月31日)の漁獲可能量は147.5トン。8日時点で141.0トンで、知事管理量の95.6%に達した。前年度全国的に漁獲量が増加した影響で本年度の漁獲量の追加量が少なかった。追加発表後6日での採捕停止となった。

 県農林水産部の前門尚美部長は「十分な漁獲量を確保できるように国への働き掛けを強化する」と語った。

 県漁業協同組合連合会の上原亀一会長は「漁獲停止自体は残念だが、資源管理なので守らなくてはならない。採捕停止が年々早まっているので漁獲可能量の追加は期待できる」と述べた。
 (福田修平)