不戦訴え1950人行進 「復帰」51年 きょう県民大会


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米軍嘉手納基地のフェンス沿いを行進する「5・15平和行進」の参加者=13日午後、嘉手納町(喜瀨守昭撮影)

 沖縄県内を行進して復帰の内実を問い直す「第46回5・15平和行進」(同実行委員会主催)が13日、本島内の2コースに分かれ行われた。主催者によると、全国から労働組合や平和団体などの関係者1950人が参加し、辺野古新基地建設の断念や平和憲法の堅持などを強く訴えた。

 本島での行進は、従来は3日間ほどかけて実施していたが、新型コロナウイルス禍にあった昨年に事業を計画した影響もあって、1日のみの実施となった。

 読谷村から北谷町まで約12キロを行進する中部基地コースに1200人、糸満市内の約11キロを巡る南部戦跡コースに750人が参加した。2コースともに午前9時半にスタート。午後3時半の到着まで「基地を返せ」「オスプレイは出て行け」などとシュプレヒコールを上げた。

 施政権が米国から日本へ移管された「復帰」から15日で51年を迎えるが、「基地のない平和な島」を求め続ける県民の思いとは裏腹に、政府は本島や宮古、石垣、与那国島を含む南西諸島の軍備増強を進めている。

 昨年末には反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有などを認める安全保障関連三文書を閣議決定した。国民の議論を経ない強権的手法によって、紛争への懸念は沖縄のみならず全国でも高まっている。

 平和行進は宮古島で14日、石垣島でも15日に行われる。

 14日午前10時半には「復帰51年5・15平和とくらしを守る県民大会」が、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター劇場棟で開かれる。平和行進に参加した団体が中心だが、一般の参加も受け付けている。
 (小波津智也)