「地位協定の問題放置は犠牲者が増える」米兵による性暴力被害の豪女性が改定訴え 東京・国会内


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日米地位協定の改定を訴えるキャサリン・ジェーン・フィッシャーさん(右)と高木真理参院議員=11日、東京都の国会内

 【東京】2002年に米兵による性暴力被害に遭ったオーストラリア人のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんは11日、国会内で、高木真理参院議員(立民)と記者会見を開き、日米地位協定の改定を訴えた。フィッシャーさんは「もっと多くの議員が立ち上がらなければならない」と語った。

 会見に先立って高木氏は参院外交防衛委員会で地位協定の問題を取り上げた。林芳正外相らは改定ではなく、運用改善で対応するという従来の見解を示すにとどまった。高木氏は会見で「これからも従来の運用改善ではだめなんだと追及したい」と述べた。

 フィッシャーさんは、日本の法律尊重を定めた地位協定16条について「尊重」ではなく、順守義務とすることを提案。「日本政府が問題を放置している間に犠牲は増え続けている。(不作為は)国際的な大問題になるだろう」と指摘した。
 (明真南斗)