9人9色 那覇の起業塾「はじめの一歩」1期生が巣立つ


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「はじめの一歩塾」で開かれた実践販売の「かなさマルシェ」で商品を販売する受講生=4月15日、那覇市の第一牧志公設市場

 【那覇】起業などを検討している人を支援する講座、はじめの一歩塾の第1期生9人が4月22日、3カ月にわたる講座を修了した。講座を主催したのは、那覇の商店街などに関わってきた女性4人による「3Be(スリービー)」(前泊選香代表)だ。経営ノウハウを伝えるだけでなく「何か始めたい」「挑戦したい」と思っている人が仲間と学び、共有し、実践する場を目指した。受講生は夢へ2歩、3歩と前進していくことを誓った。

 4月15、16日には実践販売として「かなさマルシェ」を那覇市の第一牧志公設市場3階で開催した。手作り菓子や無農薬・無添加食材などの販売、ヨガのレッスンやヘッドスパ、動画制作、落ち着くカフェの紹介―など9人9色の個性あふれるブースが並んだ。受講生たちは来店客との交流も体験した。

 最終日の22日には実践販売の成果を報告した。受講生の一人、屋宜文季さん(37)は「趣味の切り絵を展示販売していろいろな人に見てもらいたい」と、作品の販売、切り絵体験のコーナーを設けた。「購入には、誰から買うかが重要なのだと分かった。作品に自分の思いを乗せる方法を学んだ」と報告した。

 ヨガレッスンを提供した佐々木詩菜さん(35)は「男性客にも人気だった。どんなヨガか分かるよう看板などに工夫が必要だと思った」と語った。「自分のやりたいことに向き合えた3カ月だった。」と力を込めた。代表の前泊さんは「ここで止まらずに一歩ずつ進んでほしい」と呼びかけた。
 (岩崎みどり)

3カ月間の「はじめの一歩塾」を終えた受講生9人と、主催した3Beのメンバーたち=4月22日、那覇市の第一牧志公設市場