芸能舞台をいつか子どもと 藤村謙吾(那覇・南部班) <ゆんたくあっちゃ~>


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written by 藤村謙吾(那覇・南部班)

 4月、5年間所属した文化・芸能班から那覇・南部班へ異動になった。芸能班では古典芸能を主に、コンサートやバレエ、お笑いなどさまざまな舞台を取材させてもらった。「芸能の島」沖縄は、公演がめじろ押し。特に土日は各種公演が重なり、取材ができないこともたびたびあった。至らない点が数多くあったが、温かく取材を受け入れてくださった芸能関係の方々に、この場を借りてあらためて感謝を申し上げたい。ありがとうございました。

 芸能班時代は、月に1回程度の土日休みを家族でどう過ごすか思案のしどころだった。7歳の娘と5歳の息子が強く希望する行き先は「公園」で、イベントに行く機会は限られていた。だが那覇・南部班は、基本的に土日が休みだ。「今こそイベントへ行こう」と4月、家族で沖縄アリーナへ琉球ゴールデンキングスの試合を見に行った。迫力のプレーとそれに沸き立つ会場の熱気に圧倒されながら、子どもたちも声を上げて夢中で応援していた。でもそれもつかの間、子の集中力は第2Q半ばで途切れ、3Q後半からはキッズスペースのテレビで観戦となった。帰路で「面白かった。また行こう」と無邪気に笑う子どもたち。父は「多くの感動をくれた古典芸能の舞台を、一緒に見るんだ」と望むが、かなうのはいつの日か。

(浦添市、西原町、久米島町)


ゆんたくあっちゃー 県内各地を駆け回る地方記者。取材を通して日々感じることや裏話などを紹介する。