琉球古典音楽野村流の4団体の有志は7日、那覇市の識名霊園内にある野村流の創始者・野村安趙(あんちょう)(1805―71年)の墓を清掃し、献奏を行った。清明祭に合わせ、野村流音楽協会、野村流保存会、野村流松村統絃会、野村流伝統音楽協会の計10人が参加した。
清掃後、代表して野村流伝統音楽協会の玉城利和会長が報告を述べ焼香した。「かぎやで風」「ぢゃんな節」「揚作田節」を献奏し、偉大な先師に歌をささげてしのんだ。墓前には工工四も並べられた。
安趙の墓の清掃と献奏は2021年から始まり、今回が3回目。初めて参加した、よなは徹は「改めて気が引き締まる思いだ」と語った。
献奏後、呼びかけ人の又吉恭平は「先生も喜ばれているだろう。コロナ禍の規制も緩和され、活動もできるようになってきた。今後も会を開きたい」と話した。
この日は宮古島でも安趙の位牌の前で、野村流伝統音楽協会宮古支部の波平重夫支部長らが「かぎやで風節」などを献奏した。
(田中芳)