イオン琉球、営業収益920億円で過去最高 23年2月期 3期ぶり増収増益、鯉渕社長「コロナ禍の新たなニーズに対応」


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23年2月期決算を発表するイオン琉球の鯉渕豊太郎社長(左)と親川伸夫常務(右)=17日、那覇市の沖縄産業支援センター

 イオン琉球(南風原町、鯉渕豊太郎社長)は17日、2023年2月期決算を発表した。新会計基準を適用し、直営店の売上高やテナント収入などを合わせた営業収益は前期比3.5%増の920億6300万円と過去最高を更新した。経常利益は同91.8%増の6億6800万円となり、3期ぶりの増収増益となった。純利益は同92.1%増の2億4400万円だった。営業利益、経常利益、純利益は2期連続の増益となった。

 売上総利益改善に加え、空床率改善、催事収入増加などにより営業収入も拡大した。行動規制緩和による外出機会拡大により、衣料が前期比9.1%増の38億3400万円、食品が同5.2%増の744億4700万円と、各項目で前期を上回った。

 鯉渕社長は「レジに並ばずに会計ができるレジゴーや無人キャッシュレス店舗の導入など、コロナ禍における新たなニーズに対応できた」と評価する。

 23年度はネットスーパーやオンラインショップをさらに強化し、フードデリバリーエリアを拡大して、新たな顧客獲得に励む。

 6月には豊見城市長堂に敷地面積4万8804平方メートルの新物流センターを構築。那覇新港から10キロ圏内に拠点を移すことにより、配送距離を縮め、課題となっているドライバー不足や倉庫スペース不足解消を図る。
 (普天間伊織)