「ノーモア沖縄戦・命どぅ宝の会」は17日、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に参加する各国に宛て、東アジアの軍事的緊張緩和を求める声明を郵送した。18日、沖縄県庁記者クラブで会見した同会の共同代表らは、ウクライナ戦争に続く台湾問題で沖縄が軍備強化の理由にされることを懸念。「戦争になれば犠牲になるのは、沖縄やアジアだ」と訴え、G7の軍事拡大路線に反対し、沖縄、日本、台湾、韓国、フィリピンで進む軍事的緊張の緩和と軍縮・平和の国際対話を提起した。
同会共同代表で沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんは、記者会見で「沖縄が戦場になるということが、G7を通じて現実に近づいていくのではないかと危機感を抱いている」と声明を出した理由を切実に訴えた。
声明では「台湾有事が現実となれば、南西諸島の島々はミサイル攻撃の標的となり、沖縄戦以上の住民犠牲を免れず、戦火は日本全土に及ぶ」と危機感を示す。台湾や韓国、フィリピンでの米軍の軍事関与がこの地域の緊張を高めているとし、「戦争が勃発すればウクライナの比ではなく第三次世界大戦、核戦争に陥りかねない」と懸念。G7各国やNATO各国、中国に対し、軍備拡大と軍事関与の中止、軍縮の国際会議をただちに始めることを提起している。