首里城の礎石を「青石」に変更 琉球王国時代と同じに 木材使用の優先順位は再検討へ


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首里城正殿(資料写真)

 国の「首里城復元に向けた技術検討委員会」は18日、2023年度第1回彩色・彫刻、木材・瓦類合同ワーキンググループ会議を那覇市の沖縄総合事務局で開き、県は首里城復興基金を充てている木材や石材、瓦の調達状況などを報告、議論した。石材は内部・礎石に使用する予定だった与那国産の細粒砂岩から琉球王国時代に使用されていた青石に変更する。

 木材に関して当初は外壁とひさし部分にイヌマキだけを使用する予定だったが、必要数量が確保できないためヒノキアスナロも使用する。

 県側は木材を使用する場所に優先順位をつけ、目につきやすい正面部分や上層部などから優先的にイヌマキを使用する予定だった。しかし、委員から日差しや雨風に対する木材の耐久性を考えて優先順位を決めた方がいいとの声が上がり、優先順位に関して検討し直す予定だ。

 委員会は昨年度まで委員を務めた県立芸術大学名誉教授の安里進氏が退任し、新たに県立芸術大学教授の森達也氏が委員に加わった。
 (與那原采恵)