沖縄の在来大豆で豆腐作り 栽培から体験し世代間交流を目指す 浦添・勢理客


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 【浦添】沖縄県浦添市勢理客地域で沖縄在来大豆、オーヒグ(青ヒグ)の栽培から豆腐作りまで行うプロジェクトが始まっている。市立森の子児童センターと神森中学校区コミュニティづくり推進委員会の高齢者支援部会「福ふく会」の合同企画で、神森小学校が協力する。大豆栽培を通して、地域の誰もが集まれるコミュニティーを目指し、世代間交流を狙いとする。神森小の敷地内に整備された畑は「森もりファーム」と名付けた。

開墾式に参加する子どもたち=2月17日、浦添市勢理客の神森小学校敷地内(提供)

 プロジェクトには、同センターを利用する子どもたちや福ふく会のメンバー、地域住民、コミュニティソーシャルワーカー(CSW)、地域包括支援センタースタッフらが参加している。大豆を育てる過程を楽しみ、自分たちで育てた大豆から豆腐作りを体感する。栽培を通して子どもたちは大人が持つ知恵を学び、大人は子どもたちと触れ合う中で信頼関係を築いて声がかけやすくなる関係性を持てるなど、相乗効果が期待できる。

 今年2月、森もりファームで開墾式を行い、種を植え付けた。水やりは子どもたちと大人が交代で行い、5月下旬ごろに収穫予定だ。収穫後は石臼を使って昔ながらの手法による豆腐作りにも挑戦する。栽培から豆腐作りまで、那覇市繁多川公民館が協力している。

 福ふく会の与那原孝会長は「地域のつながりが希薄になっていることが見えるが、少しでも地域活性になるよう少しずつ活動していきたい」と話した。

 同センターのスタッフは「土に触れ、育てる過程を大事にし、子どもたちには形になる喜びを体感してほしい。人のつながりを大切に、誰もが集える場づくりをしたい」と話し、参加を呼びかけた。

 問い合わせは森の子児童センター、電話098(874)7610。

(中川廣江通信員)