「島々を戦場にするな」「対話による平和構築を」沖縄・北谷で集会 


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
反戦平和の思いを込めて拳をあげる参加者ら=21日、北谷町美浜の北谷公園野球場前広場

 【北谷】戦争に反対し、平和を訴える「島々を戦場にするな!沖縄を平和発信の場に!5・21平和集会」(同集会実行委員会主催)が21日、沖縄県北谷町美浜の北谷公園野球場前広場で開かれ、2000人(事務局発表)が参加した。

 南西諸島など県内の軍備強化に反対し、対話で平和構築を求める集会宣言を採択した。

 同実行委員会事務局の山城博治さんによると6、7月の間に新たな会を立ち上げ、秋ごろに那覇市で県民大会を予定しているという。

 具志堅隆松実行委員長(沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表)はあいさつで、「政府は戦争することを前提に、ウチナーンチュは屋内に避難することを想定している。私たちや行政は、戦争をしないために中国や台湾にその意志を伝えなければならない」と力を込めた。 

平和への思いを胸に公園内をデモ行進する参加者ら=21日、北谷町美浜の北谷公園野球場前広場

 各地の団体や住民によるリレー方式での現状報告もあった。与那国や宮古の他、奄美や馬毛島、陸上自衛隊の補給拠点が建設される予定の沖縄市で反対の声を上げる人々がマイクを握った。

 若者代表として壇上に立った石垣出身の阿利斎生さん(25)=浦添市=は、子や孫のために声を上げ続けた先輩方に感謝した上で「(私たちは)子どもたちを育て社会を担う世代。平和な生活は、心の中で願うだけではなく、実際に行動することで実現する。『若者は関心がない』と責めないでほしい。私たちを信じてほしい。次の県民大会は若者が主体となって実施したい」と力強く述べると、会場から拍手がおくられた。

 糸満市から参加した高校生は「一緒に頑張ろうと声を上げられる人が大勢いて、心強く感じた」と話した。

 参加者は集会後、北谷球場周辺をデモ行進した。集会前にはミニコンサートもあった。
(名嘉一心)