県発注の6工事で積算ミス 予定価格など過大に設定 異なる業者が落札


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 県北部農林水産振興センターは23日、2022年度に発注した工事6件の設計価格の積算で事務処理のミスがあり、指名競争入札の際に用いた予定価格と最低制限価格を過大に設定していたと発表した。県によると、6件は不発弾磁気探査業務で設計価格積算の際、いずれも表計算ソフトに誤った数値を入力したことが原因。いずれも数十万円過大に設定していた。

 このうち伊平屋村での不発弾磁気探査委託業務では、最低制限価格を誤って高く設定したことにより、本来落札できた業者1社が落札できなかった。別の業者と334万円で契約した。発覚後、本来落札すべきだった業者に謝罪したという。

 県は工事の変更契約の際に改めて設計価格を積算した時にミスに気付いた。最終的な契約前だったため、工事を落札した業者と改めて修正した価格で契約し直した。設計価格の誤りに基づいた過大な支払いはない。

 設計価格に誤りがあった工事は名護市で2件、伊江村と大宜味村、伊是名村、伊平屋村でそれぞれ1件ずつの計6件。主に森林保全工事で磁気探査業務も含まれていた。

 県北部農林水産振興センターは「職員へ指導と研修を行うとともに、積算方法と計算式についてチェック機能を強化するなど再発防止に努めて参る」とのコメントを発表した。
 (梅田正覚)