こっち向いてよ「東風」 クロレムールの赤ちゃんの名前決まる 名護市のネオパークオキナワ


この記事を書いた人 琉球新報社
名護市のネオパークオキナワで16年ぶりに誕生したクロレムールの赤ちゃんと、母親サルのツボミ=12日、ネオパークオキナワ

 【名護】名護市のネオパークオキナワは26日、4月に生まれたマダガスカル原産のサル「クロレムール(和名・クロキツネザル)」の赤ちゃんの名前を「東風(こち)」と命名した。ゴールデンウィーク中に来場者から名前を募り、300件以上の応募の中から決定した。

 命名式が同日あり、飼育員の井原大熙(だいき)さんは「春の暖かな風をイメージした。ネオパークに優しい風を吹かせてほしい」と語り、健やかな成長を願った。

 東風は4月16日に、同施設のクロレムールとしては16年ぶりに誕生したオスの赤ちゃん。母親のツボミのおなかや背中にしがみついていて、井原さんによると「甘えん坊の性格」だという。同施設の国際種保存研究センター(希少種の森)で飼育されている。当日は「お昼寝タイム」と重なり、なかなか顔を見せてくれなかったが、母親が餌を食べ出すと、クリッとした目が印象的な顔をのぞかせ、来場者を喜ばせていた。

 まだ歯がなく母乳を飲んでいるが、母親のまねをしてバナナをなめるなど、順調に成長している。井原さんは「けがなく元気に育ってほしい。クロレムールは、県内ではここ(ネオパーク)にしかいないのでぜひ多くの人に見に来てほしい」と語った。
 (池田哲平)

母親のまねをしてバナナをなめるクロレムールの「こち」=26日、名護市のネオパークオキナワ