キングス、ビッグマンが勝利呼び込む ダーラム、クーリー粘りの攻め CS決勝第1戦


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 プロバスケットボールBリーグの年間王者を決めるチャンピオンシップ(CS)ファイナル(決勝)で、琉球ゴールデンキングス(西地区1位)が先勝して悲願のBリーグ初優勝に王手をかけた。27日に神奈川県の横浜アリーナで行われた第1戦で、キングスは千葉ジェッツ(東地区1位)と対戦した。試合はCS決勝史上初のダブルオーバータイム(再延長戦)までもつれ、96―93でキングスに軍配が上がった。


キングス―千葉J 第4Q、インサイドでシュートを決めるキングスのアレン・ダーラム(小川昌宏撮影)

 ゴール下で粘り強く攻め続けたビッグマンの奮闘と献身が、キングスに貴重な勝利を呼び込んだ。

 2度のオーバータイムに及ぶ大激戦だったが、キングスの自信は揺らがなかった。試合を通じてリング近くのエリアでアレン・ダーラムとジャック・クーリーが千葉Jの守備陣に巨体をぶつけて、要所要所で上回り得点を重ねた。

 相手のファウルを誘い、体力も奪って前半のアドバンテージを引き寄せた。それだけでなくスタミナが物を言う後半に向け、有利な展開へと導く下地をつくった。

 特にダーラムは38分33秒出場し、26得点14リバウンド。最終盤までパフォーマンスが落ちることはなく、フリースローを外す場面こそあったものの、得点に表れない部分での貢献も抜群だった。

 桶谷大HCは「うちのビッグマンで相手が削られているというのは間違いなくある。自分たちにアドバンテージがある状態でオーバータイムに入れた」と評価する。エース今村佳太も「リングへアタックし、リバウンドにも絡む。そういった積み重ねが延長で効いたと思う。リスペクトしている」と信頼を寄せている。

 殊勲のダーラム。28日の大一番に向けて「ブースターの応援が支えになっている。ありがとう、ワンモア!」。気合十分、頂点だけを見据えている。

(普久原裕南首都圏通信員)